アビスパ福岡の試合観戦を検討している方に向けて、ホームであるベスト電器スタジアムの特徴や行き方、チームの特徴などを紹介する。
ベスト電器スタジアムに初めて行くという方やアビスパ福岡について知りたいという方は、ぜひ参考にしてほしい。
この記事で分かること
アビスパ福岡の基本情報
ベスト電器スタジアム
アビスパ福岡の応援
アビスパ福岡の基本情報
アビスパ福岡とは
アビスパ福岡は、福岡県福岡市をホームタウンとするJリーグの1部リーグ所属のプロサッカーチームである。
前身は1982年の中央防犯ACM藤枝サッカー部で、1995年に福岡に移転し、福岡ブルックスと改称した後、1996年にJリーグへ加入した。
クラブ名である「アビスパ」はスペイン語で蜂を意味しており、蜂の特性である「集団行動性」や「俊敏性」から、チームとして「軽快」「統制力」「多様なグループ攻撃」を特徴としている。
また、クラブカラーとして、「ネイビー」「ブルーヴェールダンス」「シルバー」があり、特にメインカラーの「ネイビー」は福岡に面する玄界灘の海の色のような深く濃いブルーを表現しており、サポーターや関係者との深い関係を築きあげていけるようにという想いが込められている。
アビスパ福岡の戦績
主な戦績として、2023年にJリーグ杯を優勝したほか、過去には2005年、2020年にリーグ2位、2010年、2015年はリーグ3位となっている。
有名選手
アビスパ福岡にはサポーターからキングと呼ばれる「城後寿」や初の韓国代表Jリーガーなど歴代の有名選手がいる。
代表的な3選手を紹介したいと思う。
「城後寿」
アビスパ福岡のサポーターからキングと称される選手で、サポーターのファン投票でも1位を獲得するなど人気選手だ。
2003年度の全国高校サッカー選手権を制覇すると、他のチームからも多くの誘いがあったが、アビスパ福岡の選手ということを貫き通している。
2023年のルヴァン杯で初タイトルをつかんだ時もひときわ歓声を浴びた選手である。
「盧廷潤」
韓国代表選手で初めてのJリーガーである。
2001年から2シーズン所属したMFで、アグレッシブなプレーとは裏腹に、非常に紳士的な選手としても知られている。
アビスパ福岡のサポーターからはもちろん、日本のサポーターからも根強い人気があった。
一方で、母国である韓国から「裏切者」として非難されていたことや「失敗したら二度と韓国には戻れない」という覚悟の上で日本でプレーしていたことも有名である。
「山形恭平」
プロになる前は、インターハイ、全日本ユース、高校選手権の三冠を達成した天才MF。
2004年からアビスパ福岡に加入し、J1昇格に大きく貢献した選手であり、選手会長も務めたこともある。
アビスパ福岡の戦術スタイルや持ち味
アビスパ福岡の戦術スタイルは、「堅守速攻」だ。
2023年のJリーグ杯で優勝した際も、守備時は5-2-3や5-4-1といった堅守スタイルを維持しながら、ゴール前での厚い守備でボールを奪い、カウンターアタックで得点につなげるといったスタイルで、浦和レッズを下した。
チームの持ち味は、この堅守と速攻カウンターによる得点であり、試合によっては味方ゴール前でボールを奪ってから10秒以内にシュートにつなげるといった芸術的なシーンまであった。
まさに一瞬のチャンスを掴むチームのイメージである蜂のような攻撃スタイルである。
ベスト電器スタジアム
アビスパ福岡のホームスタジアムである「ベスト電器スタジアム」の施設情報やアクセスなどをご紹介する。
施設情報
ベスト電器スタジアムは、福岡県福岡市博多区にある東平尾公園内にある球技専用スタジアムで、収容人数は20,562名、イス席は20,077席、立見席は1,485席ある。
1994年に造られ、2020年に福岡市に本社をおくベスト電器が命名権を取得し、現在の名称となった。
アビスパ福岡のホームスタジアムとして、サッカーはもちろん、ラグビー、アメリカンフットボールなどにも使用され、サッカーファンからは「ベススタ」の愛称で親しまれている。
スタジアムの特徴としてはなんと言ってもお洒落なアーチ状の屋根である。
これにより雨天時や夏の暑い日差しもしっかり遮ってくれるので、観戦に集中できる。
また、スタジアムでは毎試合様々なイベントが行われている。
春のグルメ祭りや子ども大縁日など、試合以外にも楽しいイベントがあり、イベントに参加すると、よりスタジアムを楽しめるだろう。
スタジアムまでのアクセス
ベスト電器スタジアムまでのアクセスについて紹介する。
ベスト電器スタジアムは、立地がよく初めての人でも行きやすいスタジアムと言える。
〇公共交通機関でのアクセス
スタジアムまでの公共交通機関を利用したアクセスは地下鉄や路線バスなどがある。
【地下鉄・シャトルバスで行く場合】
福岡市地下鉄 「天神駅」から「福岡空港」11分大人260円/小人130円まで行き、そこから「にしてつシャトルバス」運賃大人170円/小人90円で8分ほどでスタジアムまで行ける。
大人片道170円ほどで、試合開始の3時間前から10分~15分置きに出ているので、安心だ。
【路線バスで行く場合】
路線バスは、にしてつ路線バスで「福岡空港」から「東平尾」行き、東平尾公園入口で下車し徒歩7~10分の道のりだ。
シャトルバスに比べて、1時間に1本程度と多くないので時刻表をあらかじめ調べておくことをおすすめする。
*キックオフ時間の3時間前よりキックオフ時間までの間で約10~20分間隔で運行
*試合終了後は、「福岡空港」行きを運行
〇駐車場
スタジアムには専用の駐車場がない。
ただ、スタジアムの近くには無料の駐車場が約300台ほどあるが試合の日はすぐに埋まってしまう。
実際、周囲の渋滞緩和のために、アビスパ福岡のホームページでも出来るだけ公共交通機関を利用するようにとの記載がある。
特に試合の日は周辺がかなり混雑するので、確実に駐車場を確保したいという方に向けに有料の駐車場予約サービスも存在する。
料金は1台1回500円とそれほど高くなく、利用する人も多くいるので早めの予約がおすすめだ。
最寄りバス停からのルート
最寄りのバス停「東平尾公園入口」①からは、道なりに行き東平尾公園の交差点②が見えるので左折して、そこから公園の際をさらに歩き、スタジアム③に到着する。
所要時間にして7~10分といったところだ。
その他空港①からのシャトルバスが混んでいる場合は、空港からもベスト電器スタジアム⑥まで歩いていけない距離ではないので、街並みや公園の景色を楽しみたいという方は歩いてみるのもよいだろう。
座席情報
次にスタジアムの実際の座席について詳しく紹介したい。
スタンドは主に屋根付きの「メインスタンド」、「バックスタンド」のほかに、屋根なしの「ゴール裏自由席」がある。
特におすすめなのは、2023年シーズンから新設されたエキサイティングシートだ。
試合によっては、シート前方で選手とコミュニケーションが取れるという夢のようなシートで、ファンにはたまらない場所だ。
時々選手からサインボールやタオルなどのプレゼントがもらえることもあるので、アビスパファンは一度は座りたい席ではないだろうか。
また、フィールド全体を見渡したいという方には、ピエトロシートがおすすめだ。
ピエトロシートは、エキサイティングシートの後方にあるシートで、高さもあるためテレビで見るようなアングルで試合を楽しむことができる。
一方で屋根のない両ゴールの裏側は、高さがない上に、雨を防ぐ場所もないため他の席よりも見劣りするが、ゴールシーンを間近で見られるというメリットもある。
さらに、一番高額だがメインスタンドの「プレミアムシート」という席がある。
これはなんと平置駐車場が確保できるという特典付きのシートで、限定100台分というまさにプレミアムなシートとなっている。
しかも、駐車場の確保だけでなく、グッズや飲食売店で使える5,000円分のクーポンがもらえたり、一般の方より15分早く入場できる「先行入場」の権利がもらえたりと、メリットがたくさんある。
駐車場やクーポンの特典を受けたいならプレミアムシート、選手を近くで見たいならエキサイティングシート、全体を見たいならピエトロシート、ゴールシートを近くで見たいならゴール裏の自由席と、自分の見たいアングルや予算でぜひお気に入りの席を見つけて欲しい。
チケットの購入方法
チケットの購入方法は以下の3つがある。
- インターネットで購入
- コンビニで購入
- スタジアムで購入(当日券のみ)
それぞれ詳しく見ていこう
〇インターネットで購入
これは、「QRチケット」と「紙チケット」の2種類があり、どちらもファンクラブ会員だと10%OFFになるが、QRチケットだと手数料が無料になる点がメリットだ。
紙チケットだと最大で決済手数料220円が掛かる場合があり、同じインターネットで買うなら断然QRチケットがおすすめだ。
〇コンビニで購入
コンビニでチケットを購入する場合、セブンイレブンのみとなっており、発券手数料110円が掛かる。
インターネットでの購入が苦手だが、事前にすぐ購入したいという方におすすめだ。
〇スタジアムで購入
スタジアムでの当日チケットもある。
ただ、チケットが完売した場合は、スタジアムでの販売はなく、仮に販売していたとしても指定席の座席選択ができないなどデメリットが多い。
急遽、試合をどうしても見たい方以外はあまりおすすめしない買い方だ。
また、チケットの標準価格は以下のとおりだ。
Seat Type | Category | Advance Price (Fan Club) | Advance Price (General) | On-the-Day Price (Fan Club) | On-the-Day Price (General) |
---|---|---|---|---|---|
Main Stand Premium Seat | Fan Club / General | ¥10,800 | ¥12,000 | ¥11,300 | ¥12,500 |
Avispa Seat | Fan Club / General | ¥9,000 | ¥10,000 | ¥9,500 | ¥10,500 |
M2 & M5 Designated Seat (Main) | Fan Club / General | ¥5,400 | ¥6,000 | ¥5,900 | ¥6,500 |
M1 Designated Seat (Main South) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥4,500 / ¥2,300 | ¥5,000 / ¥2,500 | ¥5,000 / ¥2,800 | ¥5,500 / ¥3,000 |
M6 Designated Seat (Main North) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥5,000 / ¥2,500 | ¥5,500 / ¥2,800 | ¥5,500 / ¥3,000 | ¥6,000 / ¥3,300 |
Back Stand Exciting Seat | General (FC) / Student (FC) / General (Gen) / Student (Gen) | ¥5,400 / ¥2,700 | ¥6,000 / ¥3,000 | ¥5,900 / ¥3,200 | ¥6,500 / ¥3,500 |
Pietro Seat | General (FC) / Student (FC) / General (Gen) / Student (Gen) | ¥5,000 / ¥2,500 | ¥5,500 / ¥2,800 | ¥5,500 / ¥3,000 | ¥6,000 / ¥3,300 |
BN Designated (Back North) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥4,100 / ¥2,100 | ¥4,500 / ¥2,300 | ¥4,600 / ¥2,600 | ¥5,000 / ¥2,800 |
BS Designated (Back South) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥3,600 / ¥1,800 | ¥4,000 / ¥2,000 | ¥4,100 / ¥2,300 | ¥4,500 / ¥2,500 |
BN Free (Back North) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥3,900 / ¥2,000 | ¥4,300 / ¥2,200 | ¥4,400 / ¥2,500 | ¥4,800 / ¥2,700 |
BS Free (Back South) | Adult (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / Student (Gen) | ¥3,400 / ¥1,700 | ¥3,800 / ¥1,900 | ¥3,900 / ¥2,200 | ¥4,300 / ¥2,400 |
Goal Back North (Home/Goal N) | Adult (FC) / College (FC) / Student (FC) / Adult (Gen) / College (Gen) / Student (Gen) | ¥3,000 / ¥2,400 / ¥1,500 | ¥3,300 / ¥2,700 / ¥1,700 | ¥3,500 / ¥2,900 / ¥2,000 | ¥3,800 / ¥3,200 / ¥2,200 |
Goal Back South (Home/Goal S1) | Adult / Student (Same for Advance and On-the-Day) | ¥2,000 / ¥1,000 | ¥2,000 / ¥1,000 | ¥2,000 / ¥1,000 | ¥2,000 / ¥1,000 |
Visitor/Goal Back S2 | Adult / Student (Advance) / Adult / Student (On-the-Day) | ¥3,300 / ¥1,700 | ¥3,300 / ¥1,700 | ¥3,800 / ¥2,200 | ¥3,800 / ¥2,200 |
Main Stand Wheelchair Seat | Adult / Student (Same for Advance and On-the-Day) | ¥4,000 / ¥2,000 | ¥4,000 / ¥2,000 | ¥4,000 / ¥2,000 | ¥4,000 / ¥2,000 |
メインスタンドのプレミアムシートは特典が多いため、最も高額になっている。
屋根のないゴール裏の自由席と比べると3倍以上の金額だ。
価格も抑えたうえで、自分の好きなシートを検討したいところだ。
スタジアム周辺の情報
〇グルメ
スタジアムのもう一つのウリは、何と言っても豊富なグルメだ。
スタジアムグルメ「アビスタグル」は、様々なお店が立ち並び、ファンの中には試合観戦と同じくらいグルメが楽しみという方もいるくらいだ。
メニューも福岡のソウルフードとして人気の「ウエストのうどん」や「元祖博多たこ焼き」などのご当地グルメはもちろん、トルコのケバブサンドやイタリアンジェラートなど、様々なグルメが楽しめるので、地元はもちろん、遠方からのサポーターにも喜ばれるラインナップとなっている。
注意点としては、2023年から「完全キャッシュレス化」しているという点だ。
普段から使っているキャッシュレス決済を利用してもよいが、普段は現金派という方向けにはスタジアム内で使えるプリペイドカードも発行されているので、自分の好きな購入方法でグルメを楽しむとよいだろう。
〇ショップ
試合開始3時間前には、スタジアムの外にグッズショップがオープンする。
アビスパ福岡のチームカラーであるネイビーを基調とした「ベーシックTシャツ」や選手がプレゼントなどでも使っている「タオルマフラー」など、気になるグッズを購入してから、観戦に臨みたいところだ。
サポーターと同じグッズを手にしながら観戦すると、自分も一員の気持ちになって一体感を味わえるだろう。
〇周辺環境
その他、スタジアム周辺は、コンビニも多数あり、観戦前後の買い出しにも困ることはない。
また、福岡といえば美味しいグルメがたくさんある町としても有名で、スタジアム周辺やにも「博多ラーメン」や「もつ鍋」など地元の一押しグルメがたくさんあります。
福岡に来たら、ぜひご当地のおいしいグルメを堪能してみてほしい。
アビスパ福岡の応援
サポーターの雰囲気
アビスパ福岡のサポーターは、とにかく地元愛が強いのが特徴だ。
スポンサーもほとんどが地元企業で、さらに福岡市も行政としてアビスパ福岡を応援している。
例えばエスコートキッズや観戦チケットプレゼントは、市民限定としている場合が多く、そういった市民への配慮が、福岡でのファンを増やしている。
また、どのチームも応援の際は、応援歌、いわゆるチャントを歌って応援するが、アビスパ福岡は、その歌がラブソングなのも面白い点だ。
普通はチームを鼓舞するような歌が多いものだが、例えば応援歌「我らのすべて」では、歌詞に「誰にも止められない愛する気持ち」など、チームが好きという気持ちを歌っている珍しい歌である。
こういった歌詞からも、地元のファンの愛情が感じられる。
まとめ
以上のように、アビスパ福岡やホームスタジアムであるベスト電器スタジアムに関する情報を紹介した。
チームは、イベントやプレゼントなど多彩な企画でファンの交流を大切にしているほか、戦績でもJリーグ杯を制するなど、今後のさらなる活躍が楽しみなチームだ。
また、スタジアムの特徴を改めて挙げてみる。
- 空港からも近い好立地である。
- アーチ状の屋根で、雨天時も安心のシートがある
- 駐車場が確保できるプレミアムシートがある。
- 地元メニューなど、グルメが充実している。
チームの特徴やスタジアムの特徴を知った上で観戦すると、よりスタジアムを楽しめるだろう。
ぜひ一度足を運んでみてはどうだろうか。